粉。趣味:ぶろぐ

ぼくの趣味はぶろぐです

おいしいパン屋のアドバンテージ

気づけば仕事を辞めていて、健康保険を失っていた。と同時に、職を探してやることやれば失業保険を受け取れることに気づいた。そりゃ曲がりなりにも社会に出る前、社会から出る前にも調べたから、もちろん気づいてはいた。やんなきゃいけないな、とは思っていた。

自らの選択にしろ職を失っている負の衝撃と、自らの選択によって自由な時間を謳歌できる快さの衝撃でノックアウトされていた。甘えと言われればそれまで。というか自分でも激甘だと認識できるレベル。

気を失っていて、今やっと目が覚めたのかもしれない。もう途中から寝たフリだった。3週間経っている。ただ、健康保険の任意継続期限の20日を完全に過ぎたことは気づいてなかった。

自分の持つ事務パワーと社会で必要とされる事務パワーに大差が生じている。レフェリーがレフェリーならテクニカルノックアウト案件だ。

 

世界に馬乗りにされる前に重い腰を上げ、ハローワークと区役所に行った。行く前に必要な書類にザッと目は通したのだが、勤めていた会社に発行してもらう書類かどうかがわからず、聞いてみるつもりで足を運んでみた。この時点でマジで役所手続きを1ミリも知らない人の動きをしている。

薄っすら気づいてはいたが、「ガッツリ会社に頼む書類要るよ。ソレ」という反応をされてしまった。どの保険とも。ハロワも役所も、事務手続きに関してはほぼ門前払いに近いものだった。

 

その会社とかなり縁を切りたかっただけに、気は重たい。辞める時に僕と店舗と会社との間で伝え方に齟齬があって、会社からすると一方的に近い辞め方に感じられてしまったようだったし。

 

足を動かしついでに未だに関わりのある母校に「退職しちゃったんですよ~」なんて世間話と相談をしに行ったら、代休らしくて誰もいなかった。天気が良くなければその場で膝から崩れ落ちて詰んでいた。心の落ち物パズルがギリギリのガッタガタで積み上がっている。

 

そのガタガタで連絡を一旦諦めたらお腹が空いて、目に付いたパン屋に行った。4人入ったらギチギチになる一直線の移動経路と狭さなのに、20種類2個ずつはパンが置いてある。間違いなくかなり攻めたパン屋だ。

味がどストレートに美味しい。栗あんぱんはガタガタを華麗に埋めていった。

 

「攻めたおいしいパン屋を見つけた」と「事務処理が絶望的」は、プラマイプラスと言い聞かせることにした。おいしいパン屋を見つけることより強いマイナスなんてない。